5月のパピーパーティー、その様子とご報告 & 獣医師が死亡例を経験した中毒10位

みなさんこんにちは。アニマルケアガーデン椿峰です。連休も終わって、気温も高くなり、暖かいを通り越して暑くなってきましたね。5月病でなんとなく体調が悪くなる時期だと思いますが、皆さんはいかがでしょうか。

さて、先日5月のパピーパーティを開催しましたのでその様子をご報告いたします。
今回は初参加のトイ・プードルのモカちゃん、豆柴のサラちゃん、前回に続いて2回目の参加のMIXのこじろうちゃん、チワワのそらちゃんの4家族にご参加いただきました。

モカちゃんはまだほかの子に慣れていないからか、お父さんにべったりでしたね。サラちゃんは生後2ヶ月なのに自分をしっかり持っていて自己表現もしっかり出来ていたと思います。みんなに可愛がられて大人気でしたね。こじろうちゃん、そらちゃんは2回目の参加だけあって前回よりも積極的に他の子とコミュニケーションを取ろうとしていましたね。回数を重ねるごとに成長が見られるので我々スタッフとしても微笑ましく思います。

子犬さんにとってはおうちに来てからの数ヶ月というのは社会化を学ぶ上でとても大切な時期になります。しっかりご飯を食べてしっかり寝ていれば身体は自然と成長していきますが、心の成長は他のワンちゃんと触れ合ったり、いろんな人に触ってもらったりといろんな刺激を受けないと成長していきません。特にペットショップからご購入されているワンちゃんは生後間もないうちから母親や兄弟から離れていることが多いため社会化が十分でない子もいます。そういう子は成長した時に問題行動を起こしやすくなってしまう傾向にあります。おうちでは同年代の他のワンちゃんと触れ合う機会を作るのは難しいと思いますので是非パピーパーティーをご利用ください。

また、今回は獣医師からのワンポイントセミナーとして食事に関するお話をさせていただきました。人にとってもワンちゃんにとっても食事は生きていく上で欠かせない事です。

食事は身体の健康はもちろん心の健康や性格や行動にも関わってきます。
みなさんはどんなご飯を食べさせていますか。オーナーさんによってこだわりはそれぞれあると思います。最近では穀物不使用(グレインフリー)のご飯や、人と同じ食材を使って作るプレミアムフードなんかもありますね。一般的に健康なワンちゃんの栄養基準を満たしているご飯にはパッケージに「総合栄養食」の表示があります。メインであげる食事はこの表示が付いているご飯を与えるようにして下さい。
また、子犬、成犬、高齢犬では健康な子でもエネルギーの要求量や必要な栄養素が異なります。全年齢対応のフードなんかもありますが、できる限りその子の年齢や体調に合わせたご飯を選んであげましょう。

 

最後に中毒を起こす食べ物についてご紹介します。人にとっては安全なものでもワンちゃんや猫ちゃんには少しでも食べると中毒を起こしてしまうものもあります。チョコレート中毒や玉ねぎ中毒なんかは有名なのでみなさんご存知だと思います。チョコレート中毒はカカオの含有量が多いほど中毒になりやすいので食べてしまった場合はチョコレートの種類や食べた量を獣医師に伝えると良いでしょう。玉ねぎ中毒(ネギ類:ニンニクやニラ等も含む)は溶血(赤血球を壊してしまうこと)を起こすため重度の貧血になり、命を落とす可能性もあります。個体差があるため少量でも症状の出てしまう子がいるので、少しでも食べてしまった場合は吐かせる処置を考えた方がよいでしょう。

 

他に有名なものにはキシリトールやブドウ・レーズンも中毒を起こします。キシリトールは低血糖や肝不全を起こします。ヒトのキシリトール入りのガムには一粒当たり0.3~1.3gのキシリトールが含まれていますが、中毒量は0.1g/kg とされているため、小型犬の子では一粒でも中毒を起こす可能性があるので注意しましょう。ぶどうやレーズンは詳細な機序はわかっていませんが、腎不全を起こすことで知られています。中毒量は文献によりまちまちなため一概には言えませんが、できる限り食べさせない、食べたら吐かせる方が良いでしょう。

 

最後に【獣医師を対象としたアンケートで死亡例を経験した中毒を1位~10位】をご紹介します。


① 殺鼠剤
② エチレングリコール(不凍液)
③ 除草剤
④ ナメクジ駆除剤
⑤ ヒトの医薬品
⑥ ユリの花
⑦ チョコレート
⑧ ネギ類
⑨ タバコ
⑩ 観葉植物

 

となっています。これらは頻度が多い、もしくは中毒になった時の致死率が高いものになります。どの中毒物質にも言えることですが、吐かせる処置は食べてすぐでないと意味がありません。まず大事なのはオーナーさんが食べてはいけないものを把握すること、それらをワンちゃんや猫ちゃんの手の届くところに置かないこと、そしてもし誤って食べてしまった場合は早急に動物病院に連絡することです。中毒は若く健康な子でも命を落としてしまう可能性がある怖いものですが、オーナーさんが注意することで防げるものがほとんどです。大切な家族を守るために注意してあげましょう。

来月もパピーパーティーは開催予定です。参加希望の方はもちろん見学も可能なので興味のある方はお気軽にご連絡ください。

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